椅子に座りっぱなしが原因で腰痛を発症してしまった佐伯さんの体験談

椅子につく作業を常とする者にとり、腰痛はついて回る天敵、大敵である。私は無関係であるから、たかを括っている者もいずれその猛威にひょいと飲まれる。何人も見てきたのだ。しかしその一方でいつまでも平静な者もいる。平然とこなしている、体型とは無関係であるのか、スリムから出っぷりお腹の出た肥満体まで種種様々である。あれこれと試行錯誤をする。痛みは初期症状である場合、集中力にまかせ蔑ろ、後に回す。これで切り抜けられてしまうのだから、さらに厄介で本来このあたりで手を打つなり、診察を受けるなり悪化の前の方策は取れたのである。とはいえ、たまの休日に早く切りあがった日はやはり自分の時間に浸り、優先順位は仕事よりも高くなる。腰痛の兆候が仕事のパフォーマンスに影響を大いに与えると気がつき、身に浸みるにはやり過ごした痛みの更なる増長がきっかけとなってしまう。そうして漸く改善に取り組みはじめる。試行錯誤だ。まずは座り位置を数時間後とに変える。病院へはすぐには通わない。まだここでは診察は仕事であると認識していないからだ、どこかで痛みを散らせれば休日の安静により翌週の仕事はこなせる体に回復をするだろうと、甘い認識の段階である。だが、ポジションを変えたところで早々改善が見られたら苦労はしない。凝り固まった姿勢、筋肉や自らが楽だと思い込む姿勢を客観的に取られるはなれた視線が必要であるのに、まるで小さいところでばちゃばしゃ跳ね回るだけ、大元を捉えていない。それでもだ、同じ姿勢をとり続けることを止めたおかげでこわばりは段々と解消される。ものすごく長い期間を経てである。その間も痛みは頻発していた。が、仕事を停めてしまうほどではなく鼻が詰まって、咳が続いてといった我慢の範囲内での症状である。私の場合、観察をしてようやく自分の反り腰が発見できた。それまではこの姿勢が通常だと思い込んでいた。鏡に映し、壁に背中をつけると思ったよりも背が反り、壁と空間が空いていることを知った。これに加えて休憩を入れないのと入れた場合との観察を行った。どの程度で痛みが発生し、どの程度ならば緩和されまたは症状が出ないのか。休憩も休日も仕事と捉えなおし、その分仕事は少ない時間でこなすよう工夫を施した。まるで観ていなかった体、今ではその体をよく観て会話をしているかのようである。今だ痛みは発生するものの、それがなぜ起きるか、メカニズムが知れたのだから、やりすごすこともなくまた不安に苛まれることもない。何事も先ずは観察が必要なのだろうか、と教訓を腰痛より得た。

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